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「手続きNET」のミキです。
今回は「子育て支援」について、お話しようと思います。
近年、虐待や育児ノイローゼなどの暗い話題が社会にも充満していますが実は身近なところに育児をするお母さん達を支援する制度や施設等があることを、皆さんはどのくらいご存知ですか?
一人で悩み苦しむ前に、まずは遊びに行ってみる!子育てをするお母さん達が気軽に利用できる支援施設や頼れる手当てなど、今回はたくさんご紹介します! >>バックナンバーは こちら から
念願の赤ちゃんを授かる事が出来ました!
でも、赤ちゃんが「生まれた」時点で全てが終わりと言うわけではありません。あなたがその腕で赤ちゃんを抱いているように、この赤ちゃんも・・・将来、自分の子供を腕に抱く日が来るかもしれません。
その為には、この生まれてきた赤ちゃんをまずはきちんと、育ててあげなくてはいけませんよね。
一昔前までは、大体どちらかの両親と同居するケースが主流でしたよね。なので、子育てに関する悩みや方法などを親と相談しながら育児していたなんてことも少なくないと思います。 (子育て方針の違いで勃発する嫁姑戦争は別として) しかし現代では核家族化が進み、両親−子供という家庭スタイルが増えました。
もしくは、事情により母子・父子家庭になってしまったケースも少なくありません。
最初は可愛い可愛いで子供を育てていても、子供だって「生きている」わけです。感情もあれば言うことを聞かない事だってあります。
口で喋れない分、昼夜関係なく泣く事で意思表示をしますよね。
そういう状況を、どうしたらよいか分からない。
でも子供は泣き止まなくて徐々にイライラして・・・。決して子供は嫌いではないけれど、そんな風にパニックを起こしてしまった経験、ありませんか?
特に毎日家で子供と二人向き合っているお母さんにしてみたら、そんな状況に陥っても不思議ではありません。
サラリーマンが気分転換に仕事帰りに飲みにいくのと同じように、お母さんだってたまには息抜きをしないと、疲れてしまいますよね。
「女は家庭に収まるべき」「俺は仕事をしているのだから、家にいる女が子育てするのは当たり前」・・・なんて時代錯誤な男性は喝!
子供は夫婦の愛の証です。
子育てに男も女も関係ありません。仕事をしていようがなかろうが、子供の親である以上、育児には携わるべきなのです。
では、そんな子育てパパママの負担を少しでも軽減するような施設や手立ては何もないのでしょうか?
答えは「NO」。現在では各市町村で様々な子育て支援施設やサービスが実施されているのです。
貴方にぴったりのケースもきっと見つかるのではないでしょうか?
ではそもそも、子育て支援とは何でしょうか?
子育て支援の定義は、「日本の少子化に伴う厚生労働省による子育て支援事業のこと。
現在各地の市町村では厚生労働省の指導の下に託児所の整備や子供を持つ働く女性への資金援助を中心に行われている」とされています。
このように、現在では各市町村を中心に、様々な子育て支援サービスや施設を実施・開放しているのです。
家庭のスタイルや子育てスタイルも、時が経つにつれて常に変化しています。
しかしそれでも生きていかなければいけないというのは、いつの時代も変わりません。
そんな子育てをする両親、もしくはお母さん(お父さん)を支援するべく、国を初め市町村も動いているわけですね。
では、具体的にどのような支援があるのか例を挙げてみましょう。
まずは、資金面での援助についてご紹介します。
例えば「児童手当」制度。
これは、小学校修了前(12歳到達後、最初の3月31日まで)の児童を養育している保護者に対して、国から手当てを支給される制度のことです。
第一・二子児童一人に付き五千円、第三子以降は児童一人に付き月額一万円が支給されます。ただ、毎月支給と言うわけではなく、年三回、決まった月の支給になります。
該当する方は、各市町村の子育て支援課などに確認してみると良いでしょう。
子供を養育していくのには、何かとお金が必要になります。
小学生もしくは小学生以下のお子さんを抱える方には非常に心強い制度ではないでしょうか。
ただし、一定額以上の所得があると支給されないという所得制限がありますので、以下の表を参考にしてください。
養親族等の数 | 児童手当(国民年金加入者) | 特例給付(厚生年金加入者) |
0人 | 460万円 | 532万円 |
1人 | 498万円 | 570万円 |
2人 | 536万円 | 608万円 |
3人 | 574万円 | 646万円 |
以下1人増すごと | 38万円 | 38万円 |
※上記は平成18年度版になります。所得制限額は毎年変更されますので、詳しくは該当窓口でご確認ください。
また、「乳幼児医療費助成制度」という制度があります。
これは、乳幼児が健康保険証を使って病院などにかかったときの費用の一部を各都道府県で助成するものです。
都道府県によって名称や適用年齢等も変わってきますので、申請をするには窓口での確認が必要になりますが、子供と言うのは何かと何かと熱を出したり、病院に通う機会が多いものです。
子育てする両親にはとても心強い制度ではないでしょうか。
ただし、一部自己負担になる金額もありますので、申請する前に事前に窓口やホームページなどでも確認しておきましょう。
この他にも、母子家庭のお母さんが就職するときに役立つ資格や技能を取得する為に給付金を支給してくれる「母子家庭自立支援教育訓練支給金」や、「母子家庭高等技能訓練促進費」(月額10万3千円)、 母子家庭に対して医療費の自己負担分を市町村が助成する「母子家庭医療費助成」、20歳未満の子供を養育している女子対象にしている無利子学費貸付をしてくれる「母子福祉資金貸付」などもあります。
それぞれのケースに合わせてどの制度や手当てが適応されるか変わってくると思いますので、該当項目のある方や、興味を持った方は各市町村の子育て支援センター又は児童福祉センター窓口等に一度問い合わせてみると良いでしょう。
さて、資金面では色々な手当てがあることは分かりましたが、今度は実際に子育てをしていくうえで利用できる施設ってあるのでしょうか?
答えは「YES」。現在では各市町村それぞれ、保育園・幼稚園就学前の子供やそのお母さんも一緒に保育の体験できる施設や、お母さん達のリフレッシュの間、有料で子供を遊ばせてくれるサロンなどが設置されているのです。
では実際にどのような施設があるのか?
・・・ということで、実際にミキが取材をしてきました!静岡県の熱海市で実際に行っている子育て支援について、今回は紹介させていただきます。
「親子ふれあいサロン」
市の中央部に位置する、お母さんとお子さんが一緒に楽しく遊べるスペースです。
大体1歳から5歳未満の健康なお子さんと一緒に、自由に遊ぶ事が出来ます。
もちろん無料!室内なので雨の日でも思う存分遊べるし、おうちの中ではなかなか置く事が難しい大きなおもちゃもあるので、親子で思いっきり遊ぶのもいいかもしれませんね。
行事として「クリスマス会」等も開催するそうです。なんと、去年は150人も参加したとのこと! 皆で手作りのプレゼントを持ちあったりあそんだり・・・大盛況だったそうです。
また、この「ふれあいサロン」では一時預かり保育なども行っています。
例えば美容室とか、お母さん自身が病院に行きたい時とか、たまには1人で買い物をしたい時とか・・・最高3時間までですが有料(¥500/1h)で、お子さんを預かってくれます。
どうしてもお子さんを連れて行けない時や時々のリフレッシュなんかには是非、利用すると良いサービスですね。
更にこちらの施設では、子育てに関する無料相談も受け付けています。
現在6名のスタッフが勤務しており、常時3名常駐で、電話でも対面でも色々な相談に乗ってくれます。 スタッフはもちろん皆有資格者で経験もあり、まさに子育てのプロ。これほど心強い事はありません。
そこで、実際に働いている現場のスタッフの方にお話を伺いました。
どのような質問を寄せられる事が多いのかと尋ねてみたところ、「生活習慣」「しつけ」等の内容が多めだということでした。
また、「ふれあいサロン」は、基本的にお母様が一緒にお子さんと遊んでいるのでとても安全であること、そして住所が市内でない近隣地区の方もたくさん遊びに来ていらっしゃるので、もっとたくさんの方に利用していただきたいともおっしゃっていました。
室内には可愛らしい折り紙細工や張り紙などたくさんあり、スタッフ皆さんの一生懸命さや明るさ優しさなどをたくさん感じました。
場所は市街地中心部にあり駐車場もありますので、熱海にお越しの時には一度遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
「子育て支援センター」
熱海市では、市内の保育園に二ヶ所「子育て支援センター」を設置しています。
「育児に不安を感じているお母さん」「お友達の欲しいお子さん」「お母さん同士でお友達を作りたい」・・・など、保育園に入園していない子供とお母さんも保育を体験できる機会があるわけですね。
毎月1回もしくは2回の行事、そして実際に保育園児達とも遊ぶ機会があるので、子供は思い切り友達と遊ぶ事ができ、お母さんはその間、先生や同じ境遇のお母さん達とお話が出来たりします。
また、熱海市内には現在5つの、子育てをするお母さん達が集まるサークルがあります。 子育て支援センターはそれら市内の子育てサークルと連携もしているとのことです。
そこで!ミキが実際に、子育て支援センターの行事にお邪魔してきました。
ちょうどお邪魔してきた日は、「ミニ運動会」の日。
部屋の中に入りきれないほどたくさんのお母さんと子供さんが遊びに来ていました。運動会の前には、その月生まれのお子さんのお誕生日会。手作りのステキなプレゼントをもらって、お祝いされた子はとても嬉しそうでした。
その後にいよいよ運動会のスタート。
保育園の一室を利用しているので、3歳児のお兄さんお姉さん達も一緒に運動会に参加です。
皆で曲に合わせて行進することからスタートし、人気のアンパンマン体操やミニゲーム、玉入れでたくさん遊んだ後は、参加した子供一人ひとりにメダルのプレゼント!
首にかけてくれる順番が待ちきれなくて、先生の後ろをずっと付いて歩いていた子や、嬉しそうにお母さんに自慢してみせる子もちらほら。
勿論、楽しんでいるのは子供達ばかりではありません。一緒に参加をしたお母さん達も、皆取っても楽しそうに運動会に参加しています。玉入れなんて、もうお母さんも子供も両方一生懸命!
どのお母さん達もとても明るい笑顔で楽しんでいらっしゃいました。
運動会が終わった後、この子育て支援センターの方と、保育園の方にお話を伺うことが出来ました。
行事のプログラムは、一つ一つ短く簡単に出来、尚且つ子供に興味がある曲・キャラクターなど、流行りものを色々と研究しながら作るのですよ、と支援センターの方は話してくださいました。
行事に関しては子供達の反応は勿論、お母さん達の評判も上々で、帰りがけに「楽しかった」と声をもらうことや、ニコニコと帰っていく姿を見るととても嬉しいとのこと。
保育園側からしても、新しく入園してくる子供の中には、「(入園前に遊びに来た)子育て支援センターがとても良かったから、この保育園に入園します」という子供もいるそうで、とても喜んでいました。
お母さん達にとっても、何も知らずに子供を預けるよりも、実際にどのように保育をしているか知ってから子供を預けるのとでは、随分と安心度合いが違うようです。
現在熱海市の子育て支援センターは、保育園の一室を借りて運営している状況です。
段々と参加してくれる親子が増えてきたのもあり、専用のスペースがあれば・・・ともおっしゃっていました。
今後は、口コミやポスター等をどんどんと活用し、まだ子育て支援センターの存在を知らないお母さんや、子育てと家事で家に篭りがちのお母さんにどのようにして足を運んでいただくか考える事が、課題とのことでした。
「家庭児童相談室」
どの市町村でも設置されていますが、ここでは子育ての悩みやこどもの発達上の問題についての相談を受け付けています。
ちなみに熱海市では、キャリア37年の頼もしい相談員を始めとして、専門知識と経験をかね揃えた相談員が相談を受けているとのこと。
各市町村にも専任で相談員の方がいらっしゃるはずですので、何か不安を抱えている、誰に相談してよいのか分からないなどの場合は、遠慮なく相談してみてください。
今後市では、同じ環境のお母さん同士が助け合ってお互いを支援しあうファミリーサポートセンターのような施設の設置や、休日・時間延長保育、病後児保育などのサービスを充実・浸透させていくように努力したいとのことでした。
・・・と紹介したのはあくまで一例ですが、このように子育てをするお母さん達を支援する施設は身近なところにたくさんあるわけです。 それぞれの町によって利用できるサービスなど様々かと思いますので、上手に活用してくださいね!
最後に、子育てに困ったとき、その他問題があったときなど活用できる機関を紹介します。
昨今では、「児童虐待」などの問題が社会的に取り上げられたりしていますよね。
虐待をしてしまったら、そして虐待の事実に気がついてしまったら・・・そのような状況に直面した時、すぐに相談・対応出来る機関もあります。
大切な子供を守るのは、他ならぬ親の役目です。
子供達の明るい笑顔を守っていくためにも、悩みは一人で抱えずに、気軽に頼れる機関で相談をするようにしましょう。
(市町村によって若干名称が変わっている可能性もありますが、ご了承ください)
市町村の子育て支援センター・福祉施設等で利用できるサービス
●保育園
保護者が働いていたり、病気などで昼間家庭で保育できない場合に保護者に代わって子供を保育をする児童福祉施設。保育所もしくは各市町村の子育て支援課に必要書類を提出。
●家庭児童相談室
子育ての悩みやこどもの発達上の問題などについての相談を受付
●子育て支援センター
就学前の子供・お母さん同士の交流の場、相談受付。一時預かり保育(有料)など 。
市町村によっては、「ショートステイ制度」(決められた期日以内で子供を預かる制度、有料)等もあり。
●ファミリーサポートセンター
子育て支援の為に、「子育てを支援したい人」と「子育ての援助を受けたい人」がそれぞれ会員登録をして、お互いを助け合う機関。1時間いくら、という有料制。
●児童虐待防止
児童虐待の防止及び早期発見と早期対応、児童虐待を受けた児童とその家族を支援する。
※匿名での通報可能、秘密厳守。児童相談所や各市町村子育て支援室などに相談・通報など。
●民生委員・児童委員への相談
生活していく上で困ったことや、子育てをしていく上で不安に感じていること等、日常生活の様々な問題についての相談
●放課後児童健全育成事業
昼間保護者のいない家庭の小学校低学年児童等(放課後児童)に対し育成・指導、遊びによる発達の助長などに係るサービスを行い、児童の健全育成を図っている 。
※その他の施設は、それぞれの市町村にてご確認ください。
<参考資料>
「羅生門」(http://www.geocities.jp/rasyou1a/aadwrd/001/00023.htm)
「i-kosodate.net」(http://www.i-kosodate.net/index.html)
「AllAbout」(http://allabout.co.jp/)
<取材強力>
静岡県熱海市役所市民福祉部 子育て支援課
(http://www.city.atami.shizuoka.jp/ 市ホームページ)
また、手続きネットのママを応援する子育て手続きを参考にして下さい。
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